読書会当日に参加者同士で話し合ったテーマ等を以下にまとめました。
いつも以上に抜け漏れなどの不備がたくさんあるかと思いますが、ご容赦ください。
・スティーブンスにはもっと自分の意見を言って欲しかった。
仕事で手が放せない状況であっても、
ケントンに一言かけているだけでケントンとの関係は
大きく変わったのではないだろうか。
・自分の思い通りに相手が動いてくれないと拗ねてしまう
スティーブンスには共感した。
拗ねるスティーブンスはケントンに甘えたかったのではないか。
・戦争やユダヤ人に関する問題がうまく盛り込まれている。
高潔な紳士が利用されていく姿を目前にして、
スティーブンスも何らかの葛藤を抱えていたのではないか。
・最後にケントンと別れるのシーンで、
一瞬だけスティーブンスという人間の素性が見えた気がする。
・スティーブンスは偉大な執事になることを目指して
多くのものを切り捨ててきたが、
我々も何かを得ようとすると何かを捨てなければならないのだろうか。
・ダーリントンは最終的に名誉を失ってしまったが、
仮にプロセスより結果が重要だとしても、
その考えを押し広げて結果が全てだと考えてしまったら
人生はギャンブルになってしまうのではないか。
また仮に人生がギャンブルだとしたら、
自分で意思決定したことにはどれほどの価値があるのだろうか。
・スティーブンスを憐れみたくなる気持ちはわかるが、
憐れんでしまうとスティーブンスはますます惨めにならないだろうか。
・「なんだよ、ただのキャラ萌え小説じゃないか」というネットで
見た評価が面白かった。
・初老のスティーブンスが過去に大きな後悔を抱えつつも、
前向きに生きていこうとする姿勢に胸を打たれた。
・品格とは何か。
→ここの読書会の心構えは品格を表していると思う。。
→優劣をつけることで品格が生まれるのかもしれないと思いつつも、
他者を受け入れることも品格を得るために重要だと思う。
→スティーブンス風に言うと、
他者の前で適切に衣服を来たり脱いだりできることが品格ではないか。